研究課題/領域番号 |
21591330
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
細矢 光亮 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80192318)
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研究分担者 |
川崎 幸彦 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (00305369)
橋本 浩一 福島県立医科大学, 医学部, 准教授 (50322342)
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キーワード | ヒト臍帯静脈血管内皮細胞 / TNF-α / タイトジャンクション / 細胞透過性 / 経上皮内皮電気抵抗値 |
研究概要 |
本年度は臍帯からヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)の単離培養し、TNF-αのHUVECのタイトジャンクションへの影響を継時的に測定した。 (1)HUVECの単離培養。 本研究への協力の同意が得られた9件のHUVEC単離を行った。 (2)細胞リアルタイムモニタリングシステム(cellZscope^[○!R])による細胞タイトジャンクションの評価。 血管内皮細胞を専用プレート(トランスウェル^[○!R])で培養し、cellZscope^[○!R]を用い、経上皮内皮電気抵抗値(TER)を経時的に測定し、細胞タイトジャンクションへの影響(細胞透過性)を検討した。本システムの原理はWeenerらにより2004年に論文発表され(BioTechniques37:590-597,20G4)、現在、全世界で血管-脳関門やタイトジャンクションの研究に用いられている最新の唯一の方法である。HUVEC培養開始後60時間より、TER値が上昇し、90時間後にTER値はプラトーに達しタイトジャンクションの形成を機能的に確認した。 (3)TNF-αのHUVECのタイトジャンクションへの影響。 HUVEC培養開始後120分にTNF-α(100pg/ml、1ng/ml、10ng/ml)を培養液に添加し、TERを継時的に測定した。TNF-αいずれの濃度でも、添加後10時間後よりTER値が低下し細胞透過性が亢進が確認された。100pg/mlでは添加後約24時間で細胞透過性は添加前のレベルに回復したが、1ng/ml、10ng/mlでは添加後30時間でも細胞透過性の回復は認められなかった。
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