研究課題
基盤研究(C)
注意欠陥多動性障害(ADHD)、高機能自閉症、アスペルガー障害(AS)等の、以前は軽度発達障害と理解されていた症候群は有病率も高く、高頻度に学習障害、不登校、摂食障害などの併存症、および精神上の問題もおこしやすく医学-教育-福祉上で重要である。しかしそれらの病因・病態は不明な点も多く、治療・早期介入に役立つ科学的な生物学的マーカーは極めて少ない。我々は、非侵襲的機能画像による3つ、アイマークレコーダー、近赤外線トポグラフィー(NIRS)、SPM-SPECTを用いた小児の脳機能計測、唾液を用いたコーチゾール、MHPG, IgA測定による評価法、発達障害における、SDQ(Strength and Difficulties Questionnaire)の信頼性、有用性の確立、発達障害児における睡眠指標の有用性を確立し、以下の多くの成果を報告した。NIRSでは併存症の無い若年性神経性食思不振症(AN)は、対照群と比べて、ボディーイメージ、高カロリーの食べ物などに脳血流の反応が全くなく、母親との愛着の写真にのみ過度な反応が見られた。またSPECTとMRIを重ねて統計解析するSPM法による解析では、ANでは両側頭頂葉と後部帯状回の脳血流低下が見られ、BMIの改善と比例して右視床、右頭頂葉、右小脳血流に正の相関があった。4歳から成人までの84人の正常で、年齢を6分割して課題注視時の総注視距離と反応探索スコアの基準値を確立した。アスペルガー症候群はコントロールと比べて、同じ部位の限られた部分を注視している事が判明した。唾液を用いたコーチゾールを用いた研究では, ANは早朝の覚醒反応(Awaking response)が見られず、コーチゾールが有意に高く、治療によって対照群と同じパターンに改善した。また、我々が日本の幼児-学童で基準値を作成したSDQはADHDとASの鑑別に有用であった。幼児期の睡眠指標では、睡眠日誌はアクチグラムと高い相関性が得られ有用である事が証明された。上記の研究は、全て英文で国際誌に採択された。
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