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2009 年度 実績報告書

神経芽腫の予後決定因子としてのRabファミリー低分子量G蛋白質の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21591361
研究機関神戸大学

研究代表者

李 明鎭  神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20273766)

研究分担者 西村 範行  神戸大学, 医学研究科, 准教授 (00322719)
西尾 久英  神戸大学, 医学研究科, 教授 (80189258)
キーワード神経芽腫 / 予後決定因子 / 自然消退 / Rab / 細胞極性
研究概要

神経芽腫は、最も頻度の高い小児固形がんで、小児がん死亡の約1/6を占めている。臨床病期、発症年齢、病理分類、染色体数、MYCN遺伝子のコピー数を用いたリスク分類(低リスク群、中間リスク群、高リスク群)に応じた治療が行われ、低・中間リスク群では70-90%以上の長期生存が得られるようになっている。しかし、全神経芽腫患者の約1/2を占める高リスク群の長期生存は40%に達しておらず、高リスク群の予後を決定する因子を同定することは、神経芽腫研究における最重要課題の一つである。申請者らは、これまでに細胞内小胞輸送の中心的な制御因子であるRabファミリー低分子量G蛋白質(Rab)が上皮細胞の極性を制御することを明らかにしてきており、Rabによる細胞極性の制御が神経芽腫の予後決定に重要な役割を果たしているとの仮説を立てるにいたった。そこで本年度の研究では、神経芽腫の予後決定に関わるRabの同定を目指して、神経芽腫細胞株の分化誘導前後におけるRabの発現解析を行った。レチノイン酸処理で神経系の形質を示すN-typeへ、BUdR(5-bromo-2'-deoxyuridine)処理で基質接着性を示すS-typeへ分化誘導されるBE(2)-C神経芽腫細胞株を用いて、60種類のヒトRab遺伝子の発現をReal-time RT-PCRによって定量した。その結果、レチノイン酸処理によって発現量が5倍以上変化するRabの同定に成功し、機能解析を進めている。また、神経芽腫の患者検体からの新規の神経芽腫細胞株の樹立にも成功した。このように、本年度の研究は予想以上に進展し、当初の目的はほぼ達成できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Rab family small G proteins in regulation of epithelial apical junctions.2009

    • 著者名/発表者名
      Nishimura, N.
    • 雑誌名

      Front.Biosci. 14

      ページ: 2115-2129

    • 査読あり

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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