これまでの研究で、ノックアウトマウス等の知見を基に、IKAROS、BCL11A、EBF1、PU. 1、E2A、FLT3、FLT3L等の遺伝子異常の有無を検討したが、いずれの遺伝子も異常を認めなかった。今回さらに、それ以外のリンパ球分化に関連すると考えられる分子をリストアップし、遺伝子解析を行ったが、これまで、変異を有する遺伝子はなかった。 NOD/SCID/IL2R・KOマウスに、患者CD34陽性細胞を移植し、さらにヒト化マウスを作成し解析をおこなった。このマウスでは、B細胞、NK細胞が欠損していた。T細胞や顆粒球系細胞は通常通り分化していた。このマウスの解析をさらに進め、樹状細胞の分化過程を詳細に検討する。 CD34+細胞あるいはCD34+CD38+細胞をヒト化マウス骨髄から純化し、マイクロアレイ法を用いて健常者と比較検討することにより責任遺伝子の候補となる遺伝子をリストアップした。Gene Ontology解析や、Pathway解析を継続して行っている。NK細胞やpDCへの分化状態を詳細に検討し、その前駆細胞と考えられる細胞分画を純化し保存した。 種々のウイルスやTbll-like receptor ligandで刺激し、その反応性特にサイトカイン産生能を健常者と比較した。末梢血単核球や純化した樹状細胞でINF-alpha産生の障害が認められた。
|