研究概要 |
気道のアレルギー性炎症であると考えられている小児喘息病態に.resolution(消炎)が重要な役割をはたしているとの仮説に基づき研究を進めた.消炎に関与した活性物質として,アラキドン酸代謝物のlipoxin(LX)やω-3脂肪酸(EPA,DHA)の代謝産物であるProtectinおよび,Resolvin(Rv)が重要であると考えられる.今年度は,気道の培養細胞を用いてその作用を検討した.まず,BEAS-2B,16HBTE(培養系細胞)とヒト正常気道上皮細胞((NHBTE)を培養し,ChemR23,BLT1,ALX受容体,PGs/TX受容体(EP1-4,,CRTh2),LTs受容体(cysLTR1-2,BLT)等の受容体発現を検討した.その結果,気道上皮細胞は,BLT1,ALX受容体,PGs/TX受容体(EP1-4,,CRTh2),LTs受容体(cysLTR1-2,BLT)を発現していることが確認できた.これらの受容体は種々のサイトカインにより(IL-4,IL-13等)発現が誘導されることも確認された.現在,lipoxin(LX)やProtectinおよびResolvin(Rv)等の気道上皮に対する作用について検討を進めている.同時に,小児喘息のモデルとしての感作マウスの作成を準備している.
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