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2010 年度 実績報告書

腎性尿崩症におけるV2受容体とG蛋白との相互作用の解明と臨床表現形の解析

研究課題

研究課題/領域番号 21591382
研究機関東京大学

研究代表者

小太刀 康夫  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80463850)

研究分担者 五十嵐 隆  東京大学, 医学部附属病院, 教授 (70151256)
関根 孝司  東邦大学, 医療センター大橋病院, 教授 (50255402)
三浦 健一郎  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70408483)
飯利 太朗  東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (90313022)
キーワード腎性尿崩症 / V2受容体 / G蛋白
研究概要

1. 臨床検体の受け入れと遺伝子解析
今年度は新たに1症例の解析を行い、V2遺伝子の異常を見出した。この異常は完全型腎性尿崩症としてすでに報告されていたが、今回の症例は部分型の表現型だった。今回の結果から、すでに完全型として報告されているV2受容体異常でも、部分腎性尿崩症の表現型をとる症例がいることが示唆され、非常に興味深い結果が得られた。また、すでに部分腎性尿崩症であることが判明した児の母についても、水制限試験を行った。この母はV2R異常を有するが、多飲多尿の症状はごく軽度で、水制限試験の結果も部分腎性尿崩症として矛盾はなかった。同じV2Rを有しながら臨床症状が異なる原因については今後の課題である。
2. In vitroの系における変異V2受容体のAVPの結合実験
これまでの研究で判明したV2遺伝子異常を有する変異V2受容体を培養細胞に一過性に発現導入し、AVPを添加後の細胞内cAMP濃度を測定して機能解析を行った。この結果、表現型に一致してAVPに対するV2Rの反応もpartial responseであることが判明した。
3. In vitroの系における変異V2Rの発現の検討
今回の研究で判明した2つの変異V2Rについて、myc-tagged V2Rを用い、発現を検討した。野生型では細胞表面にV2Rが発現していたのに対し、2つの変異V2Rではいずれも核周辺の細胞質内にとどまっていることが判明した。さらにnon-peptide V2R antagonistsを用いた実験では、変異V2Rの発現に対する部分的レスキュー効果が2つの変異とも確認され、治療標的としての可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 心因性多飲・多尿と臨床診断されていた部分尿崩症患者2症例におけるV2受容体変異とその機能解析2010

    • 著者名/発表者名
      高橋和浩、槙田紀子、関根孝司、飯利太朗、五十嵐隆, 他
    • 雑誌名

      日本小児体液研究会誌

      巻: 2 ページ: 55-59

  • [雑誌論文] Sunitinib induces hypothyroidism with a markedly reduced vascularity2010

    • 著者名/発表者名
      Makita N, Miyakawa M, Fujita T, Iiri T.
    • 雑誌名

      Thyroid

      巻: 20 ページ: 323-326

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Patients with Epstein-Fechtner syndromes owing to MYH9 R702 mutations develop progressive proteinuric renal disease2010

    • 著者名/発表者名
      Sekine T, Konno M, Miura T, Igarashi T, et al.
    • 雑誌名

      Kidney International

      巻: 78 ページ: 207-214

    • 査読あり
  • [学会発表] 長期挿管による喉頭外傷で発声障害を生じた超低出生体重児2例2010

    • 著者名/発表者名
      小太刀康夫, 五石圭司, 横山美貴, 金森豊, 五十嵐隆
    • 学会等名
      第113回日本小児科学会学術集会
    • 発表場所
      盛岡市民文化ホール(岩手県)
    • 年月日
      2010-04-24

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公開日: 2012-07-19  

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