研究概要 |
(1)IL-6発現亢進、Th17/Tregのバランスの変化等を野生型及びBMPR2-Nrf2ダブル欠損マウスの肺高血圧モデルで検討する事 1野生型マウス、BMPR2(+/-)Nrf2(-/-)マウスの慢性低酸素モデルの作成と肺高血圧の評価 a当施設飼育のBMPR2(+/-)マウス、Nrf2(-/-)マウスから交配によりダブル欠損マウスを作成 b野生型マウス及びこのダブル欠損マウスを0.5気圧の低酸素チャンバー21日間飼育しモデルを作成した。 c肺高血圧モデル作成後、右室収縮期圧、右室/左室重量比、肺血管病変の定量解析を行うその結果、BMPR2(+/-)Nrf2(-/-)マウスの慢性低酸素モデルは野生型マウスに比べ、右室収縮期圧、右室/左室重量比、肺血管病変の増悪傾向を認めた。 2IL-6のmRNA発現、Th17/Tregの免疫学的解析等 摘出肺のtotal RNAからIL-6,IL-6受容体mRNA発現が亢進した。得られた蛋白を、IL-6受容体、STAT3、phospho-STAT3抗体を用いてWestern blot法により解析し、それぞれ発現が亢進した。また組織の免疫染色では、肺高血圧病変に応じて、抗VCAM1,MOMA2陽性細胞の増加を確認した。 (2)IL-6の関与は抗IL-6受容体抗体投与を用いて、肺高血圧への影響を検討する事 1上記モデルを用いて、抗IL-6受容体抗体の効果判定(肺血管病変、各種遺伝子発現、Th17/Treg)慢性低酸素暴露モデルにおいて、抗IL-6受容体抗体投与が、肺高血圧と血管病変の抑制傾向を認めた。
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