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2010 年度 実績報告書

蛍光標識二次元電気泳動法を用いた動脈管タンパク質の発現変動解析

研究課題

研究課題/領域番号 21591399
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

羽山 恵美子  東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00349698)

研究分担者 中西 敏雄  東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90120013)
キーワードタンパク質 / シグナル伝達 / 動脈管 / 酸素感受性 / プロテオミクス
研究概要

本研究の目的は、微量タンパク質の発現変動を検出可能にする蛍光色素を用いたプロテオミクスの手法により、動脈管の酸素感受性に関わるタンパク質を網羅的に探索し同定することである。未熟児の動脈管は生後の血中酸素濃度の上昇にも関わらず、収縮能が弱いことが知られている。本年度は、未熟成熟動脈管・肺動脈に発現するタンパク質を比較することにより、酸素感受性に関わるタンパク質を探索した。
方法:胎生21日胎仔(超未熟):74匹、27日胎仔(未熟):20匹、30日胎仔(成熟):20匹、新生仔:10匹の家兎の動脈管(DA)および肺動脈(PA)をプールし、分析試料とした。各血管試料からRNA成分を抽出後、タンパク質をアセトン沈殿で回収し、8Mウレア、4%CHAPS、10mM Tris(pH 8.0)を含む可溶化用緩衝液によりタンパク質を可溶化した。胎生21, 27日および生後2日試料をIC-3、胎生30日試料をIC-5を用いて蛍光標識し、同タンパク質量のIC-3とIC-5標識試料を混和し同一ゲル上で等電点/SDS二次元電気泳動を行い、発現量を比較した。
結果:胎生21日と30日を比較すると、30日より21日で発現量が多いタンパク質は(以下21日>30日と記載)は、DAに34、PAに42あり、21日<30日は、DAに24、PAに20あった。27日と30日を比較すると、27日>30日は、DAに10、PAに13あり、27日<30日は、DAに0、PAに6あった。生後2日と胎生30日を比較すると、生後2日>30日は、DAに12、PAに24あり、生後2日<30日は、DAに1、PAに0あった。また、21日では血清アルブミンがほとんど作られていないことがわかった。本研究により、未熟・成熟血管におけるタンパク質の発現は質と量の面で異なる点が多いことが示された。現在、質量分析法によりこれら変動タンパク質の同定を進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The role of the large-conductance voltage-dependent and calcium-activated potassium(BK(Ca))channels in the regulation of rat ductus arteriosus tone.2010

    • 著者名/発表者名
      Sun F, Hayama E, Katsube Y, Matsuoka R, Nakanishi T.
    • 雑誌名

      Heart & Vessels

      巻: 25 ページ: 556-564

    • 査読あり
  • [雑誌論文] In vivo dilatation of the ductus arteriosus induced by furosemide in the rat.2010

    • 著者名/発表者名
      Toyoshima K, Momma K, Nakanishi T.
    • 雑誌名

      Pediatric Research

      巻: 67 ページ: 173-176

    • 査読あり
  • [学会発表] 肺動脈・動脈管の発達に伴う収縮制御に関する遺伝子群の発現変動2011

    • 著者名/発表者名
      羽山恵美子, 中西敏雄
    • 学会等名
      第16回日本小児肺循環研究会
    • 発表場所
      笹川記念会館(東京都)
    • 年月日
      2011-02-05
  • [学会発表] 蛍光標識二次元電気泳動法を用いた肺動脈-動脈管酸素感受惇蛋白質の検討2010

    • 著者名/発表者名
      羽山恵美子, 中西敏雄
    • 学会等名
      第46回日本小児循環器学会
    • 発表場所
      シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル(東京都)
    • 年月日
      2010-07-08

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公開日: 2012-07-19  

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