研究課題/領域番号 |
21591459
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
澤田 昌樹 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80467315)
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研究分担者 |
河野 通浩 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60319324)
松本 高明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (70508944)
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キーワード | 眼皮膚白皮症 / Hermansky-Pudlak症候群 / 遺伝性対側性色素異常症 / モデルマウス / メラノサイト初代培養 |
研究概要 |
「遺伝性対側性色素異常症(DSH)患者の遺伝子診断」をこの研究期間中、引き続き行った。2003年に病因遺伝子を明らかにして以来、我々は日本人 DSH 患者において40種類以上の病因となるDSRAD/ADAR1遺伝子変異を報告しているが、本期間中も新たな新規 ADAR1 変異遺伝子を同定した。日本人患者家系ごとに変異はほとんど異なること、sporadicな患者も多いことから、本症では創始者効果(founder effect)は認められないことを改めて確認できた。本研究期間で遺伝子診断をした症例には、ウイルス脳症を合併した小児DSH患者の例もあった。この症例の遺伝子変異も新規変異であり、ウイルス感染に対するADAR1の発現応答が不十分であることが、ウイルス感染による重篤な障害の発症に関連している可能性が示唆された症例である。 「白皮症(OCA)やDSHの病因遺伝子産物の機能解析」については、前年度までに行ったOCA1の最小色素型の表現型を取る日本人症例のチロジナーゼ遺伝子変異の機能解析で追加実験を行った。この症例で明らかになった2つの変異型の安定導入株p.R77Qとp.D383Nの細胞株ではメラニン量に差は認められなかったため、今回はこれら2つの細胞でドーパ染色を行い、その上で、これらの細胞のメラニン量を測定して差が明らかにならないか再度試みた。しかし、これら2つの変異に差があることは明らかにすることはできなかった。
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