研究課題
基盤研究(C)
初年度は精神的問題が疑われる大学生に、児童期から現在までの気分変動に関する構造化面接を行った。小児期から気分変調の既往・現症を有していたのは22%だった。次年度は高揚気分と易刺激性のスクリーニングを加え、抑うつや精神病症候、食行動異常などとの関連について解析した。しばしば満たす割合は、高揚気分が約1%、易刺激性1-2%、両者0.3-0.5%だった。両者は感情易変性や自殺念慮などの抑うつ症状、幻聴、関係念慮、食体型のこだわり、生活障害度とも有意相関を示した。最終年度は健常大学生を対象に、近赤外線分光法を用いた前頭葉機能検査を試行し、双極性気分変動(以下MDQ)や心理行動評価との関連性を検討した。言語課題施行中は前頭葉に広く賦活が認められ、MDQ高得点群では左右6部位で賦活が少ない傾向を認め、左外側部変化量がMDQ得点と有意な負関連を示した。解離尺度と前頭葉賦活との関連を検討した結果、前頭極付近で有意な負相関を示した。若年者の微細な気分変調や解離は前頭葉低賦活と関連しており、特に左外側前頭前野の機能低下が気分変調と深くかかわっている可能性が示唆された。
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http://ghsc.aramaki.gunma-u.ac.jp/uehara/work.php