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2009 年度 実績報告書

統合失調症と気分障害の社会認知機能障害評価における光トポグラフィの実用化

研究課題

研究課題/領域番号 21591506
研究機関群馬大学

研究代表者

成田 秀幸  群馬大学, 医学部, 助教 (40516423)

研究分担者 福田 正人  群馬大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20221533)
キーワード統合失調症 / 気分障害 / NIRS
研究概要

本研究は、気分障害と統合失調症における社会的認知の障害の病態を、非侵襲的で時間分解能に優れた脳機能画像検査である光トポグラフィ装置(near-infrared spectroscopy NIRS)を用いることで、脳機能の動態の観点から明らかにし、その客観的な評価指標を確立することを目的とする。統合失調症や気分障害において、日常生活や社会生活における患者の機能レベルが臨床症状とは必ずしも直接には関連せず、物を対象とした認知機能障害や人を対象とした社会的認知障害との関連が密接であることが明らかになってきている。このうちとくに社会的認知障害は、従来用いられてきているPET・SPECT・fMRIなどの拘束性が高い脳機能検査法では自然な状況での検査が難しいため、その脳基盤の研究は必ずしも十分には行われていない。この点で、拘束性が低くしかも時間分解能に優れたNIRSは、社会的認知障害の脳病態をより自然な状況で検査するために適した方法論である。NIRSは、世界的にみても日本での研究が活発で先行している検査モダリティであり、それらを利用して精神疾患における社会的認知障害の脳基盤を検討することで、これまでに得られていない所見を明らかにできることが期待できる。
今年度、本研究では社会的情報の入力面として表情認知課題を、出力面として目標志向課題や言語流暢性課題、会話課題など、社会認知機能使用すると推測される課題を用いた検討をおこない、課題中にNIRSで得られた脳賦活反応性を予備的に検討し、健常者のデータの収集を行った。今後は、統合失調症・うつ病・双極性障害の患者を対象として、対面式の会話課題を用いたNIRS検査を実施し、得られたデータについて、(1)臨床症状との関連、(2)機能レベルとの関連、(3)向精神薬の影響、を検討する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 心理現象・精神症状とNIRS2010

    • 著者名/発表者名
      福田正人, 須田真史, 武井雄一, 青山義之, 桜井敬子, 成田耕介, 亀山正樹, 三國雅彦
    • 雑誌名

      体育の科学 60

      ページ: 233-241

  • [雑誌論文] 光トポグラフィー検査の精神疾患への臨床応用2009

    • 著者名/発表者名
      福田正人
    • 雑誌名

      日本外来臨床精神医学 7

      ページ: 53-66

  • [雑誌論文] 精神療法・心理社会療法の脳基盤-言語による脳機能の自己制御2009

    • 著者名/発表者名
      福田正人, 八幡憲明, 須田真史, 滝沢龍, 亀山正樹
    • 雑誌名

      精神科治療学 24

      ページ: 20-23

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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