研究課題/領域番号 |
21591524
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
林 要人 宮崎大学, 医学部, 講師 (20295223)
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研究分担者 |
船橋 英樹 宮崎大学, 医学部, 助教 (10404435)
蛯原 功介 宮崎大学, 医学部, 助教 (20510720)
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キーワード | アルツハイマー型認知症 / βアミロイド / オリゴマー |
研究概要 |
認知症は高齢になることが一番のリスクファクターとなる疾患でありアルツハイマー型認知症は超高齢化社会における日本において毎年有病率も高くなる疾患でありる。早期に治療法を確立する必要のある疾患である。アルツハイマー型認知症はその病理所見より老人斑の構成成分であるβアミロイドによる神経細胞毒性が原因とされβアミロイドオリゴマーの状態における毒性が最も高いとされている。そこでこのβアミロイドオリゴマー抗体を利用した治療が可能になる可能性がある。単純にβアミロイドリゴマーを除去しその後の過程を停止するために効果があるのか、もしくはそれ以外の意味があるのか検討を要するところであった。細胞実験では、オリゴマー20~30個程度の分子量のものが毒性が高いと考えられたためそれらに対する抗体を用いて毒性に関する検討を行った。100uMのβアミロイド溶液を作成しNGFにより2日間分化させたPC12細胞に添加し、オリゴマー抗体を0~0.1mg/ml同時に加え24時間ごとに発生するH2O2を7日間測定した。抗体濃度勾配に沿ったH2O2発生減少傾向が認められた。2日目から3日目がピークに近い状態となるがコントロールと比較して最も抑制効果が認められた。細胞生存率も抗体量の増加に伴い増加傾向にあった。またPC12細胞に発現するNMDA受容体量のの変化をウエスタンブロット法を用いて同時期に観察すると抗体追加使用群においてNMDA受容体のダウンレギュレーションが生じている可能性を示唆する結果であった。抗体が直接的か間接的かは不明だが受容体にも変化を与えている可能性があると考えられた。
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