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2011 年度 実績報告書

11CドネペジルPETを用いたアルツハイマー病へのドネペジル治療効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21591543
研究機関東北大学

研究代表者

目黒 謙一  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90239559)

研究分担者 岡村 信行  東北大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40361076)
キーワードドネペジル / PET / アルツハイマー病 / 注意力
研究概要

目的:進行性の疾患であり、根治薬がないため対症療法が治療の基本戦略とならざるを得ないアルツハイマー病(AD)にとって、アセチルコリン分解酵素阻害薬の投与による、注意力の増加と反応性の向上、病気の進行遅延は、同病に対する確立された治療法である。しかし、医療現場で患者を診療していると、同薬剤に対して反応を示す患者(responder)と、あまり反応を示さない患者(non-responder)がおり、臨床的な効果に関しては個人差が多いことが分かる。昨年に引き続き、ドネペジルPETを用いて、responderとnon-responderの違いを検討し、その効果を心理社会的介入を用いて評価した。
対象と方法:24名のAD患者を対象に、研究を施行した。まず第1回目の[^<11>C]-donepezil PET検査を行う前に、全般的認知機能としてMini-Mental State Examination(MMSE)、注意機能としてWAIS-RのDigit Symbol(DigSm)を施行した。そして、副作用のないことを確認後、ドネペジルを1日5mg、6ヶ月間経口投与を行った。服薬コンプライアンスの評価に、血中濃度を測定した。6か月後に、2回目のPETを施行し、全般的臨床改善度:Clinical Global Impression scale(CGI)、ドネペジル結合部位の量を反映するDistribution Volume(DV)、投与前に測定した心理検査尺度を再度評価した。
結果:DigSmは基準時のDV量と相関したが、MMSEとは相関しなかった。24名中12名が、MMSEで3点以上の改善を示したresponderであったが、基準時のDVと6ヶ月間の変化率(%DV)はresponderにおいてnon-responderよりも高い値を示した。基準時のDVと%DVは、DigSm変化量とCGIと相関した。responder群は、回想法や見当識訓練などの心理社会的介入に対して反応が良好であった。
考察:ドネペジルPETは経口的に投与されたドネペジルの臨床効果や、心理社会的介入の効果を予測できることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Greater responsiveness to donepezil in Alzheimer patients with higher levels of acetylcholinesterase based on attention task scores and a donepezil PET study2011

    • 著者名/発表者名
      Masashi Kasuya, Kenichi Meguro, Nobuyuki Okamura, Yoshihito Funaki, Hiroyasu Ishikawa, Naofumi Tanaka, Ren Iwata, Kazuhiko Yanai
    • 雑誌名

      Alzheimer Disease & Associated Disorders

      巻: Jun 9(Epub)

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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