アセチルコリン分解酵素阻害薬は、アルツハイマ-病(AD)に対する確立された対症療法である。しかし、臨床的効果に関しては個人差が大きい。本研究では、ドネペジルPETを用いて、同薬剤に対する反応群と非反応群の違いを検討し、その効果を、心理社会的介入を用いて評価した。その結果、反応群は基準時のDistribution Volume (DV)と6ヶ月間の変化率(%DV)が非反応群よりも高い値を示した。反応群は、回想法や見当識訓練などの心理社会的介入に対して反応が良好であった。ドネペジルPETは経口的に投与されたドネペジルの臨床効果や、心理社会的介入の効果を予測できることが示唆された。
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