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2009 年度 実績報告書

マイクロPIXEによる赤血球元素分布の解析と、その臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 21591545
研究機関群馬大学

研究代表者

長嶺 竹明  群馬大学, 医学部, 教授 (90180520)

キーワード大気マイクロPIXE / 赤血球 / Mg / 肝硬変
研究概要

まず大気マイクロPIXE測定試料の精緻化を行った。患者血液をEDTA2Na人り容器で採取し、マイラー膜への固定法を検討した結果、遠心分離した赤血球を数滴のせ、乾燥後薄離することで状態の良い試料ができることがわかった。凍結乾燥法の検討をおこない、マイラー膜に滴下した試料を直接液体窒素にいれて凍結し、真空蒸着機で乾燥させる方法(オルテガ変法)が最適であることを確認した。また、赤血球洗浄液が測定値に及ぼす影響を検討したが、生理食塩水を使用しても、赤血球中Na,Clの測定値に影響しないことが証明されたため、赤血球は生理食塩水で洗浄をおこなった。
次に、赤血球マップのマーカーとなる元素を検討した。その結果、赤血球の元素スペクトラの中でC1が最も高値であるこから、赤血球マッピングのマーカーとして使用した。
そこで、肝硬変患者5名の赤血球をマイクロPIXEで測定した結果、2名においてMgの増加を認めた。これまで、肝硬変患者のCT像で脳内にMgの沈着を認め、肝性脳症との関連が報告されてきた。肝硬変患者の赤血球では肝性脳症をきたす以前から、赤血球Mg濃度が増加している可能性が推察され、今後症例を増やして検討する予定である。
銅の代謝異常疾患であるウイルソン病の2例において、赤血球元素分布の変動をマイクロPIXEで検討した。予想に反して、赤血球中銅の異常は認めなかったが、他の元素分布の変動と、疾患との関連を検討中である。
シスプラチン(抗がん剤)で治療中の肺癌患者の赤血球をマイクロPIXEで測定したが、赤血球中からプラチナは検出されなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ヒト赤血球を用いた大気マイクロPIXE測定試料の作製2009

    • 著者名/発表者名
      時田佳時、長嶺竹明, ほか
    • 学会等名
      第26回PIXEジンポジウム
    • 発表場所
      千葉市
    • 年月日
      2009-11-19

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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