研究課題/領域番号 |
21591578
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
松田 博史 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (90173848)
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研究分担者 |
久慈 一英 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (90283142)
今林 悦子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30406491)
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キーワード | 神経科学 / 認知症 / 脳神経疾患 / 放射線 / 解剖学 |
研究概要 |
^<11>C-PIB PET画像では分布容積比(Destitution Volume Ratio;DVR)画像が大脳皮質へのアミロイド集積の評価に優れている。ただし、DVR画像を得るためには60-70分間の撮像によるダイナミックデータが必要である。投与後50-70分間の20分程の短時間撮像にて得られる画像のStandardized Uptake Value Ratio(SUVR,対小脳比)値でも大脳皮質集積の評価は可能であるが、白質への非特異的集積があるため集積の評価が難しい場合がある。今回は白質のカウントを差し引いて行う部分容積効果補正(Partial Volume Correction;PVC)により大脳皮質集積のみを抽出したPVC後のSUVR画像の検討を行った。対象はAlzheimer病患者(AD)8人と健常高齢者10人。シーメンス社製Biograph6にてCT撮像後、11C-PIBを投与し、50-70分の収集よりSUVR画像を作成した。SPM8を用いてCT画像より皮質と白質を抽出し、PVCを行った。PVC前後の画像それぞれについて、AALに基づいたVOI値を求め比較した。PVC後は健常者のSUVR値が低下する傾向にあり、補正後、健常者とADのVOI値の差は大きくなった。PVCによる診断能向上が期待される結果であった。さらに、この方法を別に撮像されたMRIを用いてPVCを行ったところ、CT画像を用いた場合と同等の値が得られた。PETICT装置で得られたCT像をPVCに用いる方法の有用性が確認された。
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