研究課題
基盤研究(C)
単色放射光を肝微小血流イメージング法として応用し、局所肝血流の3次元的微細動態の解析を行った。今回の検討から、末梢肝実質レベルでの動脈・門脈の吻合状態の変化や血管増生の程度を評価することができ、臨床例でしばしば経験される造影ダイナミックCTやMRIの動脈優位相で観察される早期濃染偽病変の成因解明の一助になると考えられた。また肝細胞特異性MRI造影剤であるGd-EOB-DTPAをマウスに投与し、Gd-EOB-DTPAの肝内分布の観察を行った。その結果、正常肝細胞質への優位な取り込みが認められ、またNASHモデルマウスを使った実験では、肝線維化の進行に伴い、肝細胞実質への取り込み分布が低下することが確認された。これにより肝細胞機能と微細肝動脈門脈血流動態との相互関係についても解明できる可能性が示された。腎不全モデルラットにおいては、Gd-EOB-DTPA投与後の肝内ガドリニウム蓄積は微量であることがわかった。一方で、肝腎不全モデルラットにおいては、Gd-EOB-DTPA投与後の肝内ガドリニウム蓄積は増加しており、胆道排泄と腎排泄の2経路を有するGd-EOB-DTPAでも肝腎不全では排泄遅延や障害が生じることが示された。
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