研究概要 |
ルテチウム-177 は、がん治療に適したβ線に加えてがんの体内動態をモニター可能なγ線を同時に放出するため、内用放射線治療への適用が有望視されている。内用放射線治療の中でも ^<177>Lu 標識抗体を用いた放射免疫療法の場合、その治療効果を高めるために、 ^<176>Yb(n,γ) ^<177>Yb(半減期1.91 時間)→ ^<177>Lu 反応で製造した無担体 ^<177>Lu が望まれている。しかし、この製造法では、Yb ターゲットからの ^<177>Lu の分離が必要となる。そこで、本研究では、イミノ二酢酸キレート樹脂を用いた ^<177>Lu の分離法の開発を目指し、イミノ二酢酸キレート樹脂におけるLu とYb の分離の基礎的検討を行った。結果として、0.013 M 硝酸を溶離液とし、4.6 mmφx450 mm のカラムを用いた場合、Lu とYb の分離が最良になることを明らかにした。
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