【目的】ラット膵島移植における早期の肝臓内における生着を画像化および定量評価を試みた。ドナーラット膵島により正常膵島群と温阻血時間30分群の2群に分け、各群^<18>FDGを用いて標識した。各郡の移植後の動態をPET-CTおよびAutoradiogramを用いて評価した。^<18>FDG膵島を移植後90分までPET-CTを撮影しTime Activity Curve (TAC)によりCell Lossをin vivoにて画像化および定量評価をした。さらに、imaging analyzer用いてex vivoでの^<18>FDG膵島の肝内分布を画像化した。 【方法】レシピエント糖尿病ラットは移植7日前にSTZ70mg/kgを雄性Lewisラットに尾静脈注射して作成した。ドナー膵島として新鮮膵島群、および温阻血30分群をそれぞれ^<18>FDG膵島900個作成し、経門脈的にレシピエント糖尿病ラットに同系移植し90分後までdynamic studyによるPET-CTを小動物用PET-CT Inveonにて撮像した。集積度は全肝に関心領域を設定し、全膵島のHot spotをカウントする%ID/liverにて評価した。その後摘出肝のAutoradiographyにはイメージングアナライザーFLA-7000を用いてexposuretimeを30分とし肝内^<18>FDG膵島の分布を撮像した。 【結果】PET-CTで^<18>FDG膵島はHot spotとして両群とも明瞭に可視化可能であった。新鮮膵島群は、5分値28%ID/liver、85分値12%ID/liver(初期値を5分後とすると85分値がその43%)、温阻血30分群は、5分値20%ID/liver、85分値8%ID/liver(初期値を5分後とすると85分値がその40%)であった。 さらに、Autoradiographyでは、移植膵島群は肝全体にHot spot門脈全域に分布したのと比較し、温阻血30分群ではPETでは撮像できない分布の低下がみられた。 【考察】^<18>FDGラット膵島により膵島移植後の可視化は可能で、移植により20-30%が生着し、そのうち約40%が残存すると考えられた。今後も本イメージング法を用いて移植膵島Cell Lossの評価および改善を試みたい。
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