研究課題/領域番号 |
21591591
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
森 一生 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90375171)
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研究分担者 |
町田 好男 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30507083)
石橋 忠司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40151401)
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キーワード | X線CT / 画像雑音 / 被曝線量 / 画像再構成 / 逆投影 / フィルタリング / 折返し / 画素 |
研究概要 |
本研究では画素ピッチによるピクセルナイキスト周波数を超える周波数成分を投影データから事前に除去して画像再構成計算に供することで、空間分解能やアーチファクトの代償が殆どないままに画像雑音を低減でき被曝低減に有用であることを示す。 そのゴールへ向けて平成23年度の予定と結果は次のとおり。 a.CT実機より投影データを取り出し、PC上で投影データの処理をした後CT実機に戻して画像再構成する経路は初年度に確立した。この技術について論文化する。⇒論文化した。 b.投影データのオフライン加工による画像の物理特性評価をし、投影データのうち所定の周波数帯域以上の成分をフィルタで打ち切るにあたり打ち切り方にはある程度自由度があるが、複数の打ち切り方において画質の物理指標(たとえばNEQ(noise equival ent quanta)やMFSNR(matched filter SNR)が理論限界に近いレベルまで向上することを確認する。⇒予定通り確認できた。 c.ROC(receiver operating characteristic)またはそれに代わる適切な視知覚的画質評価により、物理特性の向上と併行して有意な画質向上があることを明らかにする。ギッブス現象なども含めてフィルタ形状のありかた(制約有無等)を明らかにする。⇒ROCに代えて2-AFC法による視知覚的画質評価を行ったところ、予定通り大視野において低コントラスト検出能の向上を確認できた。特に高分解能再構成関数の時に効果が顕著であり肺野のスキャンでは卓効を発揮すると期待された。ギッブス現象による問題は顕著では無かったし、より緩和する方法も見出した。 d.臨床の投影データを用い、本方法により臨床画像においても画質改善もしくは被曝低減の効果が得られることを確認する。→これは予定と異なり見合わせた。前記dで十分なデータと考えられることと、若干の行程遅れにより期間内に完了することが難しくなったため。 e.以上をまとめ、論文化あるいは学会発表する。⇒現時点で未完であるが、英文論文執筆中。
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