研究課題/領域番号 |
21591617
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
早川 和重 北里大学, 医学部, 教授 (70114189)
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研究分担者 |
三藤 久 北里大学, 医学部, 講師 (40260856)
蒋 世旭 北里大学, 医学部, 講師 (70276153)
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キーワード | 化学放射線療法 / シスプラチン / ビノレルビン / Gefitinib / EGFR遺伝子 / EGFR-TKI / 放射線治療 |
研究概要 |
1)平成21年度の研究結果と併せて、134症例の外科切除肺癌より、35(26.1%)症例にEGFR変異が確認され、そのうちexon 19欠損例は17例、exon 21点変異例は18例であった。変異例32症例についてnested PCRによるDNA増幅後に遺伝子変異を分析した。Exon 19欠損15例からめ97個(平均6.47個/例)のcell clusterの分析では、25個が野生型、72個が変異型であり、11例で野生型と変異型の何れのcell clusterも有していた。Exon 21点変異例17例から採取した119個(平均7.0個/例)のcell clusterの分析では、野生型44個、変異型75個であり、14症は野生型と変異型両方のcell clusterを有していた。すなわち、25/32(78.1%)症例のEGFR変異にはヘテロジェネイティ性があることが明かとなった。また、EGFR変異と腫瘍細胞の亜型や増殖パターンとの関係を統計解析したところ、篩状配列をとる腺管構造を形成する比較的分化度の低い腫瘍にはEGFR変異頻度が高い傾向が認められた。 2)局所進行非小細胞肺癌に対して放射線治療とシスプラチン+ビノレルビンの同時併用療法を(2009年12月までに)施行した70例を対象として、その治療成績を検討した。病期はIIIA期26例、IIIB期44例、組織型は腺癌37例、扁平上皮癌24例、その他9例であった。化学療法3コース以上施行63例(90%)、60Gy/30回の胸部照射完遂66例(94%)であった。全生存期間中央値は28か月であり、1年、2年、3年生存率は、91%、62%、47%であった。EGFR遺伝子変異例には再発時にGefitinibを用いたが、腺癌と扁平上皮癌では生存率に有意差は認められなかった。積極的な治療を要する放射線肺臓炎の発症例は8例(11%)のみであった。今後は組織所見・再発様式とEGFR-TKI効果との関連性を検討する必要がある。
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