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2009 年度 実績報告書

冷保存前灌流及びプロスタグランディンE1による肝温阻血灌流障害抑制の試み

研究課題

研究課題/領域番号 21591626
研究機関東北大学

研究代表者

赤松 順寛  東北大学, 病院, 助教 (50302112)

研究分担者 宮城 重人  東北大学, 病院, 助教 (00420042)
武田 郁央  東北大学, 病院, 助教 (90420033)
里見 進  東北大学, 病院, 教授 (00154120)
キーワード肝温阻血 / プロスタグランディンE1 / 前灌流 / 肝グラフト / 肝移植
研究概要

肝温阻血再灌流障害軽減目的に、開胸により心停止誘導(約10分間)した後に30分の温阻血を与えたラット肝臓において、冷保存前に37℃の95%酸素で飽和させたKerebs-Henseleit buffer(KH液)による灌流を行い(冷保存前灌流)、6時間UW液にて冷保存した後、1時間のKH液による再灌流を行い、門脈流量、胆汁産生量を検討した。本研究では、申請物品であるPerfusion system PS-1を用いて、灌流圧を正確に10cmH_2Oに制御した。又、微小循環を改善させる目的で、冷保存前灌流液に10ng/mlのプロスタグランジンE1を添加した実験群を設けた。
結果は、門脈流量(ml/肝重量g)及び胆汁産生量(ml/肝重量g)が心拍動下摘出肝グラフト群では289.5及び0.035、温阻血肝グラフト群では211.6及び0.024、冷保存前灌流を行なった温阻血肝グラフト群では236.9及び0.030、冷保存前灌流液にPGE1を添加した温阻血肝グラフト群では263.2及び0.035であった。門脈流量及び胆汁産生量は、温阻血肝グラフトにおいて減少するが、冷保存前灌流、更に前灌流液にPGE1を加える事で増加傾向を示した。これらの結果から、PGE1の前灌流への添加は、温阻血肝グラフトの微小循環を改善すると共に、肝臓の総体的機能を表す胆汁産生能の向上をもたらす事が分かった。
一方、PS-1の輸入に手間取り、入手後には新しい装置を使いこなす為に時間を要した為、細胞内シグナル伝達系の解析等がまだ中途である。平成22年度は、PGE1の冷保存前灌流液への添加による肝グラフト機能向上のメカニズム解析とラット肝移植実験を行なう予定である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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