研究概要 |
【研究1】TLR及びその下流分子の遺伝子多型とBuerger病の関連性 MyD88rs7744A>G多型:GGgenotypeはその頻度がコントロール群に比してBuerger病群で有意に低くBuerger病の抵抗性を示すことが示唆された. 【研究2】Formyl peptide receptors(FPRs)の遺伝子多型とBuerger病の関連性 A)FPR1-FPR2領域のSNPrs4801893,rs11666254,rs2070745,rs2070746およびrs5030880:コントロール群に比してBuerger病群では有意に高かった.この5つのSNPが構成するHaplotypeの頻度を解析するとコントロール群に比べBuerger病FPR1 TCCCT haplotypeの頻度は有意に高かった.従ってFPR1 TCCCT haplotypeはBuerger病の感受性を示すことが示唆された. B)TLR2の遺伝子多型と侵襲性歯周病との関連性:侵襲性歯周病群とコントロール群においてTLR2のExon1に位置するIns/De1多型,Intron1に位置するrs7696323とExon3に位置するrs3804100をタイピングした.Ins alleleおよびrs3804100のT alleleはともにコントロール群に比してBuerger病群で有意に低かった.これら2つのalleleはBuerger病に対し抵抗性を示すことが示唆された.Haplotype解析ではIns/Del-rs7696323-rs3804100haplotypeはIns-C-T haplotypeよりBuerger病に対する抵抗性を示した. 以上,TLR-MyD88pathwayは歯周病とBuerger病の病態に同時に関わっていること,および歯周病とBuerger病との病態形成において細菌感染免疫が関与していることが示唆された.
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