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2009 年度 実績報告書

酸化ビリルビンを指標とした全身性炎症反応症候群での標的臓器内ラジカル生成の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21591643
研究機関高知大学

研究代表者

岡田 浩晋  高知大学, 医学部附属病院, 医員 (10444770)

研究分担者 山本 正樹  高知大学, 教育研究部・医療学系, 助教 (20437718)
前田 博教  高知大学, 教育研究部・医療学系, 准教授 (20335946)
山口 登喜夫  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 准教授 (30134745)
笹栗 志朗  高知大学, 教育研究部・医療学系, 教授 (60196186)
キーワード外科総論
研究概要

本研究は全身性炎症反応症候群(SIRS)における臓器障害とラジカル生成との関連を明らかにするものである。特にビリルビン酸化産物であるバイオピリンが生体内酸化ストレスを鋭敏かつリアルタイムに反映することを利用し、SIRS病態下での肺組織など標的臓器内ラジカル生成と組織障害との関連を解明する。平成21年度はSIRSモデルラット作成とSIRS時における全身性酸化ストレスの経時的変動についての基礎的データ採取を行った。
(1) SIRSモデルの作成:体重190g前後の雄性SDラット腹腔内へのリポポリサッカライド(LPS、10mg/kg)投与にてSIRSモデルラットを作成した。予備実験にてLPS感作群ラットは約10時間で全例呼吸状態の悪化を来たすことが確認され生存例は認めなかった。そこでLPS投与後10時間後まで尿サンプル及び血清サンプル採取を行った。
(2) SIRS病態下での全身性ラジカル動態:酸化ストレスマーカーである尿中バイオピリンをELISAにて測定した。その結果尿中バイオピリンはLPS投与後上昇し、投与後6時間でほぼピークをとった後、10時間まで高値を維持していた。
(3) SIRSモデルでの肺障害とラジカル生成:LPS感作後死亡したラットでは、特に肺組織にて肉眼的にうっ血調の色調変化が観察された。これまで我々は心筋虚血再還流障害において、心筋のみならず肺でもラジカル産生と肺障害が惹起され、このラジカル産生のピークがほぼ8時間であることを報告してきた。今回のSIRSモデルにおいてもほぼ6~10時間に酸化ストレスのピーク値を示した。この時間的経過の一致は全身性炎症が肺胞マクロファージを含めた肺組織に影響を及ぼし、肺障害を来たす一つのピークを示すと考えられる。
次年度以降ではこの酸化ストレス生成と炎症性細胞浸潤との関連また一酸化窒素由来のラジカルの変動につき明らかにしていく。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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