研究概要 |
(1) 腫瘍特異的なリンパ球と腫瘍溶解性ウイルスの併用による抗腫瘍効果 Transgenic mouse (OT-1)のbaseとなったC57BL/6系マウスの背部の右にB16と左にB16-ova tumorを作製して、Transgenic mouse (OT-1)のSIINFEKLペプチド感作リンパ球CD8に腫瘍溶解性ヘルペスウイルスR3616を3時間37度で吸着させwash outした物をI.V.して担癌マウスの腫瘍の大きさの変化を調べた結果、B16-ova tumor側がwild typeのB16 cell lineと比べて優位に縮小した。対照群としてウイルスを吸着していないCD8リンパ球をI.V.した群とtransgenic miceではないCD8リンパ球を使用したが抗腫瘍効果に左右差はなかった。 (2) 腫瘍の免疫染色をしてCD8, CD4, Macrophageの浸入の仕方を比較 上記のIn vivo各実験群の腫瘍の免疫染色をして右のwild type B16 cell lineと左のB16-ova tumor cell lineに対するCD8, CD4, Macrophageの浸入の仕方を非治療群,CD8単独,CD8+腫瘍溶解性ウイルス群とでそれぞれ比較し、他のグループと比べてB16-ova tumorに優位にCD8, CD4, Macrophageが浸潤していることを確認した。 (3) 上記の群の腫瘍のPCRを行い、ウイルス感染のbandの出方を比較 ヘルペスウイルスのRR (Ribonucleotide Reductase) Large sub unitに関連した鋳型を使用してDNA quantitative PCRを行い、上記の群の腫瘍のなかでのウイルスの感染量の違いをpositive negative PCR band, PCR定量にて比較し、B16-ova tumor側にウイルスが存在し他臓器にはウイルスが分布していない事をを示した。
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