研究課題/領域番号 |
21591670
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森崎 隆 九州大学, 大学院・医学研究院, 共同研究員 (90291517)
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研究分担者 |
片野 光男 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10145203)
大西 秀哉 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (30553276)
中村 勝也 九州大学, 大学病院, 助教 (60585743)
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キーワード | Treg細胞 / VEGFR2 / VEGF / 大腸癌組織 / リンパ節 / 胸腺 / 予後予測因子 |
研究概要 |
本年度の研究計画に沿って成果の概要を順に記述する。 1.手術時摘出大腸癌組織における浸潤Treg細胞上のVEGFR2発現解析。 昨年度我々が開発した半定量的な蛍光免疫組織染色法(Kai et al、論文投稿中)を用いて、大腸癌組織に加え、胸腺、リンパ節におけるVEGFR2陽性Treg細胞の分布を解析した。その結果、末梢血中のTreg細胞に比べ胸腺、リンパ節および大腸癌組織においてVEGFR2陽性Treg細胞比は有意に高いという結果を得た。これは、Treg細胞の大腸癌組織への集積におけるVEGFR2の関与を支持するデータである。また、前年度確認することができなかった、アバスチンによる遊走能の抑制を確認した。 2.大腸癌組織におけるVEGF発現とTreg細胞数の相関関係。 大腸癌組織におけるVEGF発現症例のVEGFR2発現の程度(発現面積、発現強度)とVEGFR2陽性Treg細胞数との関連を解析したが、現時点において有意の相関は得られていない。現在、標本数を増やし再検討に入っている。 3.VEGF産生腫瘍移植免疫不全マウスにおける投与Treg細胞の腫瘍局所への集積の確認。 VEGFR2陽性Treg細胞の回収に難渋しており、本実験は来年度引き続き実施する。 3.の実験が遂行できなかったため、並行して、大腸癌組織におけるVEGFR2陽性Treg細胞数と予後の解析を実施した。興味ある事に、新たな予後予測因子としての可能性を示唆する結果が得られつつある。また、新たにVEGFがVEGFR2陽性Treg細胞の生存期間を延長する可能性や、低酸素状態において樹状細胞がVEGFR2陽性Treg細胞を誘導する可能性を示すデータが新たに得られた。
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