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2010 年度 実績報告書

SATB1・VEGF-CsiRNAとデコイベクターによる乳癌リンパ節転移阻止

研究課題

研究課題/領域番号 21591682
研究機関大阪保健医療大学

研究代表者

柴田 雅朗  大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (10319543)

研究分担者 森本 純司  大阪医科大学, 医学部, 講師 (90145889)
キーワードSATB1 / VEGFR3 / デコイベクター / VEGF-C / 乳癌 / リンパ転移 / siRNA / リンパ管新生
研究概要

目的:SATB1は乳癌転移の新規促進因子として報告された。また、リンパ節転移の促進因子であるVEGF-Cの受容体はVEGF受容体3(VEGFR3)である。可溶性VFGFR3(sVEGFR3)はVEGF-Cと結合し、本来の受容体であるVEGFR3への結合を阻止する。そこでこれらの機能を低下させる治療戦略で乳癌転移の抑制を試みた。方法および結果:BJMC3879Luc2乳癌細胞(ルシフェラーゼ遺伝子を組み込んである)をBALB/cマウス雌に移植し、週1回、腫瘍内にベクター(空ベクター,SATB1 SiRNA [psiSATB1]およびVEGFR3デコイ[psVEGFR3])を遺伝子導入し、実験終了の6週まで実施した。その結果、腫瘍体積では実験開始の2週より実験終了の6週までpsVEGFR3群で、対照群に比較して、有意な低下が観察された。psiSATB1群では対照群とほぼ同様の推移を示した。実験5週目に乳癌細胞に組み込んだルシフェラーゼによる発光を利用して生体イメージングを行った。その結果、対照群に比較して、psVEGFR3群では腫瘍の拡がりは明らかに少ない傾向にあった。しかし、psiSATB1群では対照群と同様の所見であった。引き続き、病理組織学的に全身諸臓器について、転移の有無を詳細に観察し、統計学的解析を行う。中間考察:転移のゲノムオーガナイザーとして新規に発見されたSATB1をsiRNA発現ベクターによりノックダウンしたが、今回の乳癌転移モデルでは転移抑制効果は観察されなかった。しかし、VEGF-Cの機能低下を試みたVEGFR-3のデコイ(psVEGFR3)では、腫瘍体積の有意な抑制とイメージングによる観察で転移は抑制されていると考えられ、病理組織学的解析を加えて最終評価を行う。

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公開日: 2012-07-19  

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