SATB1・VEGF-CsiRNAとデコイベクターによる乳癌リンパ節転移阻止

2011 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21591682
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 外科学一般
• 研究機関: 大阪保健医療大学 (2010-2011); 大阪医科大学 (2009)
• 研究代表者: 柴田 雅朗 大阪保健医療大学, 保健医療学部, 教授 (10319543)
• 研究分担者: 森本 純司 大阪医科大学, 医学部, 講師 (90145889)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2011
• キーワード: 乳腺外科学 / 乳癌 / 遺伝子治療

研究概要

乳癌の増殖と転移を促進するSATB1をsiRNAでノックダウンさせ、VEGF-Cの受容体であるVEGFR-3に対するデコイはVEGF-Cの機能低下(抗リンパ管新生)をもたらす。VEGFR-3デコイはマウス乳癌モデルのリンパ節転移を抑制した。しかし、乳癌の増殖と転移を促進するSATB1のsiRNAではその効果は観察されなかった。VEGFR-3デコイの持つ転移抑制活性は臨床的に意義の高い所見と考えられる。

研究成果

• [雑誌論文] 新規の内因性可溶性VEGF受容体2型は高転移性マウス乳癌のリンパ節転移を抑制する (2011)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗, Ambati Jayakrishna, 柴田映子, Albuquerque Romulo, 森本純司
  • 雑誌名: 乳癌基礎研究 巻: 20巻 ページ: 22-30
• [雑誌論文] The endogenous soluble VEGF receptor-2 isoform suppresses lymph node metastasis in a mouse immunocompetent mammary cancer model (2010)
  • 著者名/発表者名: Shibata, M. A., Ambati, J., Shibata, E., Albuquerque, R. J., Morimoto, J., Ito, Y. and Otsuki, Y.
  • 雑誌名: BMC Med 巻: 8巻
  • 査読あり
• [雑誌論文] VEGF-C, VEGF-DあるいはVEGF-A siRNA発現ベクターを用いた高転移性マウス乳癌モデルに対する癌遺伝子治療 (2010)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗, 森本純司, 柴田映子, 大槻勝紀
  • 雑誌名: リンパ学 巻: 33巻 ページ: 42-47
  • 査読あり
• [学会発表] リンパ管新生を標的とした新規内因性可溶性VEGF受容体2型のマウス乳癌リンパ節転移抑制 (2011)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗
  • 学会等名: 第43回日本臨床分子形態学会総会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2011-09-09
• [学会発表] 新規内因性リンパ管新生抑制因子である可溶性VEGF受容体2型のマウス乳癌に対するリンパ節転移抑制作用 (2011)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗
  • 学会等名: 第35回日本リンパ学会総会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2011-06-03
• [学会発表] エレクトロポレーションによる実験動物を用いた癌遺伝子治療の基礎 (2010)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗
  • 学会等名: 第33回日本分子生物学会年会・第38回日本生化学会大会合同大会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2010-12-08
• [学会発表] 血管新生・リンパ管新生を標的とした乳癌治療の基礎研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗
  • 学会等名: 第42回日本臨床分子形態学会総会・学術集会
  • 発表場所: 静岡
  • 年月日: 2010-09-23
• [学会発表] Splicing variantである可溶性VEGF受容体2(sVEGFR-2)遺伝子は高転移性マウス乳癌に対してリンパ節転移ならびに肺転移を抑制する (2010)
  • 著者名/発表者名: 柴田雅朗
  • 学会等名: 第20回乳癌基礎研究会
  • 発表場所: 宮崎
  • 年月日: 2010-07-17
• [図書] Inhibition of tumor growth and metastasis by a combination of anti-VEGF-C and enhanced IL-12 therapy in an immunocompetent mouse mammary cancer model.「Breast Cancer-Current and Alternative Therapeutic Modalities」 (2011)
  • 著者名/発表者名: Shibata, M. A., Morimoto, J., Shibata, E., Harada-Shiba, M. and Fujioka, S.
  • 総ページ数: 489-502
  • 出版者: InTech社
• [備考]
  • URL: http://lab-anat-histopathol.jp/kakenhi/