研究概要 |
本研究の目的は,手の触覚を使用できない腹腔鏡下手術において,消化管の外側から,病変ないし,病変標識クリップを描出することを目的に,気腹ガスや腸管ガスのような気体層を通しての超音波走査が,数100kHz程度の長波長,低周波数の超音波を用いて高い増幅を行う方法により可能かどうかを検討するものである 空気超音波アレイセンサの製作 センサーをトロッカー内に挿入できるように10mm径の,10素子,周波数600kHz,アレイ構造とした空気超音波アレイセンサを製作した 2. 空気層を介した金属小片検出実験 試作した600kHz 10mm径アレイセンサを用い,空気層を介して金属クリップの画像化は可能とわかった.しかし,軟性組織も介して検出するためには,より高増幅が必要である 3. 平面を走査し,位置を表示させることも可能であった 4. 軟性樹脂と気体層を介した超音波走査の実験 実際には,消化管壁と気体層の両方を介して超音波走査することになる.より増幅可能な測定システムとして,400kHz空気超音波探触子を用いたピッチ(平面)・キャッチ(点集束)法で腸管壁にみたてたエラストマー(軟性樹脂)と空気層を介してエラストマー下の金属の描出も実験上可能であった
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