研究課題
食道癌発癌における酸化的DNA損傷およびその修復系の関与に関する研究8-oxoGは酸化的DNA損傷の指標でありOGG1で塩基除去修復される。一方、MutYHは細胞死を誘導する。食道癌切除例でOGGIと8-oxoG、MutYHの免疫染色を行った結果、1)喫煙指数が多いほど食道上皮で8-oxoGが蓄積していた。2)食道上皮に対し癌部ではOGGIの発現が低下していた。3)正常食道では8-oxoGとOGG1の発現は正の相関を示したが、癌部では相関を認めなかった。4)MutYHは正常上皮ではほとんどの症例で検出できなかったが、癌部では過半数で発現をみとめた。5)MutYH強発現例で腫瘍径が大きい傾向にあった。さらに食道癌細胞株(TE1とTE5)においてqRT-PCRによりOGG1とMutYHの発現量を比較し、menadione(Vitamin K3)でDNAに酸化ストレスを誘導してアポトーシスの程度をcaspase3の免疫組織化学染色にて比較した。その結果、MutYHの発現量の低いTE1はTE5に比較して、OGGIの発現量が高くmenadione処理でより多くアポトーシスが誘導された。以上より、タバコの暴露によって食道粘膜に酸化ストレスが惹起されることが示された。さらに、食道癌においては、癌の進展にともなって酸化的DNA損傷と核DNA修復の障害が蓄積している可能性が示唆された。食道癌においてもアポトーシス誘導に酸化的DNA損傷修復酵素の発現が関係している可能性が示唆された。
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