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2009 年度 実績報告書

胃癌腹膜播種性転移細胞の特性とその抗癌剤に対する感受性・耐性関連因子の検討

研究課題

研究課題/領域番号 21591713
研究機関東京女子医科大学

研究代表者

林 和彦  東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (10208613)

研究分担者 倉持 英和  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30287362)
上小鶴 弘孝  東京女子医科大学, 医学部, 助教 (40328430)
キーワード胃癌 / 腹膜播種 / 抗癌剤耐性
研究概要

胃癌の培養細胞株であるMKN45を用いてDocetaxel(DOC)以外の抗癌剤を暴露した際のOsteopontin(OPN)の発現の変化をみたところ、5-Fluorouracil(5FU)の暴露でも同様にOPN高発現がみられることがわかった。DOCだけに関わらず、5FUについても同様のメカニズムが存在する可能性が示唆された。
当科での過去のデータより、増殖能が強くOPNが高発現していることがわかっている大腸癌細胞株であるKM12Cを用い、siRNAを使用してOPNのみを特異的にノックダウンし、その細胞の性状を調べた。96-well plateに一定数の細胞を入れ、OPN-siRNA存在下に24、48、72時間後にそれぞれWST-8試薬を使用しプレートリーダーにて生細胞数をカウントし増殖曲線を作成したところ、OPN発現が抑制を受けている細胞は、コントロール細胞と比較して、抑制後72時間まではその増殖に有意な差を認めなかった。少なくともこの細胞株において、OPNはその増殖能には直接大きく影響しないことがわかった。次に5FUの感受性をみるために、この細胞に5FUを濃度勾配下に暴露して、24時間後の生細胞数をカウントしたところ、コントロールの細胞ではIC50濃度が7.3μMであったのに対し、OPN発現を抑制した細胞では15.1μMであり、約2倍の差が認められた。OPN発現を抑制した細胞では5FUの感受性が低下していることが示唆されたが、OPNが何らかのメカニズムを介して抗癌剤耐性に強く関わっている可能性があると考えられる。今後DOCなど他の抗癌剤や、他の癌種でも同様の現象が生じるのか、また、OPNの関連遺伝子の発現に関しても検討し、そのメカニズムを解明していきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 胃癌患者における腹腔洗浄細胞液の癌関連遺伝子発現解析2010

    • 著者名/発表者名
      芹澤朗子、林和彦
    • 学会等名
      第41回東京女子医科大学消化器病センター例会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20100100

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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