研究課題
本課題の当該年度における到達目標は、RNAiによるSnoN抑制実験をすべくsiRNAベクターを作成し遺伝子導入することである。まずSnoNにおいてRNAi効果を来たし得る配列の予測しsiRNA発現ベクター中に組み込める制限酵素断端を有する合成DNAを作成した。しかしながら、siRNA発現ベクターであるBLOCK-iT Pol2 miR RNAi Expression Kit (Invitrogen)に上記合成DNAの組み込みを行い(DNA ligation kit ver2.1 : TakaraBIO)形質転換(ヒートショック法:DH5α competent cell : Invitrogen)を行う際に想定内の結果が得られなかったため、クローンベクターを取得の手法が適切かどうかを検討中である。その対策として現在最も汎用されている遺伝子導入試薬であるLipofectamine2000 (Invitrogen)以外の遺伝子導入試薬を用いて同様の実験を進めている。一方、次年度の研究計画である食道扁平上皮癌細胞株でのSnoN抑制実験の準備として、ヒト食道扁平上皮癌細胞株(TE-1、TE-6、OE33、OE21)を購入しSnoN蛋白質の発現を蛍光抗体などを用いて確認するなど、予備実験を進めている。