研究課題/領域番号 |
21591723
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
井上 靖浩 三重大学, 医学部付属病院, 講師 (20324535)
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研究分担者 |
楠 正人 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50192026)
三木 誓雄 三重大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50242962)
問山 裕二 三重大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (00422824)
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キーワード | 直腸癌 / 化学放射線療法 / 癌幹細胞 / 遠隔転移再発 |
研究概要 |
直腸癌化学放射線療法施行後のホルマリン固定パレフィン包埋ブロックから癌細胞と間質細胞を摘出しRNAを抽出後、cDNAを合成しreal time PCR法を用いて標的遺伝子の発現を測定する方法を確立した。それにより、化学放射線療法による癌細胞と間質細胞の反応を分けて検討することが可能となった。また、化学放射線療法前後の癌細胞の標的遺伝子発現を正常細胞のコンタミネーションなしで比較検討できるようになった。すなわち、上記手法を確立することで標的遺伝子発現測定の精度が向上し、それに伴い得られた結果の精度も上がり信頼できるものとなった。平成21年度では、化学放射線療法で放射線増感剤として用いる5-fluorouracil (5-FU)代謝関連酵素であるTS,DPDが化学放射線療法後の癌細胞で高発現している患者は遠隔転移再発する可能性が高いことを証明した。さらに、血管新生に関わるVEGFやEGFRが化学放射線療法前後では発現パターンが変化することや大腸癌幹細胞マーカーの一つと考えられているCD133の発現に関しては化学放射線療法後の癌細胞で発現が高いと遠隔転移再発をきたす可能性が高いことを証明した。放射線療法によりCD133はその線量依存的に発現が上昇することをin vitroの実験で証明した。放射線療法によるCD133発現上昇かCD133陽性細胞のセレクションによるものかを証明するための研究を遂行中である。以上の研究成果は国内外の学会や論文等で精力的に発表してきた。
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