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2009 年度 実績報告書

大腸癌における低酸素誘導ゲノム不安定性の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21591736
研究機関東邦大学

研究代表者

逸見 仁道  東邦大学, 医学部, 准教授 (90165514)

研究分担者 渋谷 和俊  東邦大学, 医学部, 教授 (20196447)
有田 通恒  東邦大学, 医学部, 助教 (80307719)
小池 淳一  東邦大学, 医学部, 講師 (30339155)
キーワード遺伝子 / 大腸がん / ゲノム不安定性 / EMAST / 発現制御 / 低酸素 / DNA修復
研究概要

低酸素状態でのゲノム不安定性誘導の分子機構を明らかにすることを目的として、一過性の低酸素状態でのDNAミスマッチ修復遺伝子MSH3の発現制御機構を中心にした解析を行った。具体的には細胞株を用いたin vitroモデル系を確立し,MSH3遺伝子の発現機構の解明ならびに大腸がん臨床検体での病理組織学的検討を行った。
1)低酸素に着目したMSH3欠損誘発モデル系の確立と発現抑制機構の解明
大腸がん由来樹立細胞株SW480およびSW620を用い、低酸素腫瘍in vitroモデルの確立を行った。低酸素(酸素濃度0.1%)でDNAミスマッチ修復遺伝子MSH3およびMLH1の経時的に発現抑制が起こること並びに低酸素状態の指標タンパクGLUT1発現を確かめた。次に、レポーターアッセイによりMSH3遺伝子の転写重要領域の同定を行い、約2600bp上流にエンハンサーが存在し、また、DPE配列を含むcore promoter領域が-50~+50bpに存在することが強く示唆される結果を得た。低酸素状態でのMSH3遺伝子発現抑制に関与する領域については検討中であり、現段階では結論を得られていない。
2)低酸素細胞株でのゲノム不安定性誘導の確認
現在、サブクローンを樹立中であり、サブクローン樹立後にMSH3の発現状態を調べるとともにゲノム不安定性を検討する予定である。
3)臨床検体を用いた病理組織学的検討およびMSH3欠損家族性大腸がん家系の検索
大腸がん病理検体40例を対象に、抗MSH3抗体および抗GLUT1抗体を用いて共染色した。これまでに、家系性を疑う症例は見いだされていない。GLUT1陽性と分化度との間に関連が疑われる結果を得た。即ち、未分化な腫瘍部位がGLUT1強陽性となる傾向があり、現在、これらのデータをより詳しく解析中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Microsatellite instability at tetranucleotide repeats in sporadic colorectal cancer in Japan2010

    • 著者名/発表者名
      Yamada K, Kanazawa S, Koike J, Boland CR, Koi M, Hemmi H, 他3名
    • 雑誌名

      Oncol Rep 23

      ページ: 551-561

    • 査読あり
  • [学会発表] A study in regulatory mechanism of the MSH3 gene expression2009

    • 著者名/発表者名
      Li J, Min Z, Arita M, Koi M, Hemmi H
    • 学会等名
      第32回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2009-12-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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