研究課題
平成22年度は、1)in vitroの系で再発・転移の機序におけるCL-1の果たす役割、2)発癌におけるCL-1の機能的関与の解析、3)血清中CEA濃度とCL-1発現の比較検討、4)CL-1発現を利用した臨床応用を計画していた。現在までの進捗状況は、大腸癌の中でも局所再発や遠隔転移(肝・肺など)の頻度の多い「直腸癌」を中心に摘出標本におけるCL-1発現と病理組織学的所見との関連性を検討し、Stage II&IIIの直腸癌においてCL-1の発現が低下した症例では有意差をもって予後が悪いことが明らかとなった。また、それは血清中のCEA値とは関連を認めず、新しいマーカーになりうることが示唆された(submit中)。また、潰瘍性大腸炎患者での大腸癌合併症例でもCL-1の発現が増強していることが分かり、臨床的に応用できる可能性が改めて確認されてきた。未だ解明されていない臨床での問題を解決するため、大腸癌術後の患者のみならず大腸疾患患者における治療や生存率改善など臨床応用へと展開するための研究基盤を継続していくとともに、CL-1発現を診断に応用するために共同研究できるよう交渉中である。平成23年度の計画としては、引き続き1) in vitroの系で再発・転移の機序におけるCL-1の果たす役割、2) 発癌におけるCL-1の機能的関与の解析、3) CL-1発現を利用した臨床応用 などを行っていく予定である。
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