研究課題/領域番号 |
21591745
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
河野 寛 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (40322127)
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研究分担者 |
松田 政徳 山梨大学, 医学部・付属病院, 講師 (80242642)
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キーワード | Kupffer細胞 / HMGB1 / マクロファージ / 脾臓 / 臓器相関 / 細菌性腹膜炎 / 炎症性サイトカイン |
研究概要 |
目的:腹腔内感染に起因する急性肺障害発症機序における肝臓マクロファージであるKupffer細胞(KC)と脾臓の役割を、ラット腹膜炎モデルで検討した。方法:雄性S.D.種ラットを用い脾臓を摘出した脾摘モデルを作成、その1週間後にKC抑制物質であるliposome-entrapped dichloromethylene diphosphonate(MDP)を24時間前に投与後、盲腸結紮穿刺腹膜炎(CLP)モデルを作成し、致死率、臓器障害を肝・肺で検討した。また、両臓器での炎症性メディエーター発現を検討した。結果:死亡率はコントロール群(C、生理食塩水投与)C群で60%(CLP後7日目)、MDP群は12時間以内に全て死亡した。しかし、Spx施行群においてはMDPの投与非投与に関係なく、C群と同程度の致死率であった。死因は、急性肺障害であり、MDP群でC群と比較し障害が急性増悪したがSpx施行群ではC群と同じ程度の肺障害であった。腹膜炎において致死的サイトカインであるHMGB1を血中で測定するとMDP群でC群と比較しHMGB1値は有意に高値となっていた。しかし、脾摘を施行された群ではMDPの投与非投与に関係なくC群と差を認めなかった。考察:腹膜炎において、脾臓と肝臓は臓器相関していた。また、肝臓マクロファージはエンドトキシンの除去に重要であり、脾臓マクロファージはHMGB1産生において重要な役割を果たしていた(Kono et al.J.Surg.Res.2011 In press)。
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