研究課題/領域番号 |
21591757
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
別府 透 熊本大学, 医学部附属病院, 特任教授 (70301372)
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研究分担者 |
堀野 敬 熊本大学, 医学部附属病院, 非常勤診療医師 (60452900)
馬場 秀夫 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20240905)
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キーワード | 胆汁酸 / 門脈塞栓術 / 肝切除術 / 肝細胞増殖因子(HGF) / 肝再生 / 肝容積 |
研究概要 |
ヒトの門脈塞栓術後の肝再生と血中胆汁酸濃度や増殖因子(HGF、TGF-β)の推移についてprospectiveな検討を行い、門脈塞栓術後の非塞栓葉における肝再生が良好な患者群においては塞栓術後早期の血清胆汁酸濃度の有意な上昇が認められること、門脈塞栓術後の末梢血中胆汁酸増加量と非塞栓葉における肝再生や機能的肝再生の程度には強い正の相関関係がみられることを初めて明らかにした。加えて増殖因子が肝再生や肝萎縮に関与することを見いだした。さらに肝切除術後に胆汁の外瘻化を行わなかった群において、肝再生が良好であり、術後早期の肝再生の予測因子として術後早期(POD3)の血清胆汁酸濃度が有用であることを示した。99mTc-GSAによるアシアロSPECTとCTをコンピューター画面上でfusionし、CT上の領域を指定することでその部分に対応した肝機能(SPECT値)が計測可能なアシアロSPECT-CT fusionを開発した。新たに開発された解析ソフト(AZE virtual Place Lexus)を用いて、今まで不可能であった門脈塞栓術後の萎縮肝と再生肝の肝機能の個別評価を行った。門脈塞栓術で非塞栓葉における肝体積率と機能的肝体積率の相関を肝右葉の門脈塞栓15例で解析し、門脈塞栓術前には回帰係数1.00と一致し、PTPE後には回帰係数1.095と、ほぼ10%の差を認めることを確認した。
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