研究課題/領域番号 |
21591786
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井口 篤志 東北大学, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (90222851)
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研究分担者 |
田林 晄一 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90142942)
齋木 佳克 東北大学, 病院, 講師 (50372298)
小田 克彦 東北大学, 病院, 講師 (60323002)
赤坂 純逸 東北大学, 病院, 助教 (80343044)
川本 俊輔 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (20400244)
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キーワード | 冠動脈バイパス術 / ステント / 生体吸収性素材 / 再生医学 |
研究概要 |
まず、生体吸収性素材である乳酸カプロラクトン共重合体(P(LA/CL))の1本の繊維から形成した網目状ステントを、口径8mm、長さ50mmで作成した。この生体吸収性ステントを用いて静脈グラフトをラッピングすることで、新生内膜増殖の抑制に対して有用性があるかを評価することを目的として、ビーグル犬を用いた動物実験を開始した。ビーグル犬(体重約10kg)の両側大腿動脈、大腿静脈を露出し、大腿静脈をバイパスグラフトとして約50mmの長さで両側から採取した。ステントでラッピングした静脈グラフトを片側の大腿動脈に間置するように端々吻合する。対側の大腿動脈には、比較対照群とするため、静脈グラフトをそのまま間置するよう端々吻合した。この作成した大腿動脈バイパスモデルは、術後6カ月もしくは術後12ヶ月で静脈グラフトを摘出し、病理組織標本の作成を行う。 本年度は、この大腿動脈バイパスモデルの作成を中心に行っていった。術後の経過観察期間が長期であるため、本年度の後半に実験を行った大腿動脈バイパスモデルからの静脈グラフトの摘出および病理標本作成は、来年度に繰り越しすることとなった。また、術後の経過観察期間が長期となることから、追加実験が必要となった場合を想定し、当初の予定数よりもN数を増やして、本年度はバイパスモデルの作成を行った。現在も、継続的に大腿動脈バイパスモデルの作成は行っている。本年度中に静脈グラフトの摘出を行ったものに関しては、病理標本を作成中であり、今後、病理組織学的な検討を行っていく。
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