1. 平成21年度の継続および気管支鏡下に得られたサンプルの解析 千葉大学胸部外科にて世界に先駆けて開発された気管支超音波内視鏡を用いた肺癌症例の縦隔・肺門リンパ節サンプリングにより、手術を施行しなくても安全にリンパ節からリンパ球が採取可能となった。21年度に検討する手術検体を用いた所属リンパ節におけるNKT細胞免疫系の解析に加え、進行期肺癌に施行された気管支超音波内視鏡によるリンパ節および腫瘍検体を用いて、NKT細胞免疫系の機能解析(NKT細胞の局在やサイトカイン産生能の検討)を行っている。また肺癌所属リンパ節である縦隔・肺門リンパ節に直接免疫細胞を投与することで、局所免疫系の活性化を効率良くかつ強力に誘導し、肺癌に対する抗腫瘍効果を惹起できる可能がある。縦隔・肺門リンパ節内直接投与法の基礎的検討およびその臨床応用として、NKT細胞免疫療法の気管支鏡下投与を継続して行っている。 2. NKT細胞免疫治療後にマイクロアレイにて検出された有意に変動の認められた遺伝子の検証、解析 ヒトT細胞、NK細胞において、マイクロアレイで検出された3遺伝子のsiRNAにての発現抑制、およびLentivirusにての強制発現にて、phenotypeの解析を行っている。
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