| 研究課題/領域番号 |
21591816
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| 研究機関 | 九州大学 |
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研究代表者 |
矢野 篤次郎 九州大学, 医学研究院, 准教授 (80304781)
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| 研究分担者 |
庄司 文裕 九州大学, 大学病院, 助教 (90444851)
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| キーワード | 非喫煙者肺癌 / 非小細胞性肺癌 / 腺癌 / 上皮細胞成長因子受容体遺伝子変異 / p53遺伝子変異 / 酸化ストレス / 抗酸化力 |
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| 研究概要 |
1. 非喫煙者肺癌の疾患概念の確立
(1) 非小細胞肺癌手術症例より詳細な喫煙歴の聴取を行い(受動喫煙歴も含めて)、非喫煙者(生涯の喫煙本数が100本未満)と喫煙者(禁煙期間1年未満)の症例を選別した。
(2) 現在までに集積された症例数は非喫煙者群18例、喫煙者群10例で、平均年齢、組織型、病理病期に有意差は認めなかったが、非喫煙者群では女性が有意に多かった(77.8% vs. 10.0%)。
(3) 遺伝子解析ができた非喫煙者群15例および喫煙者群9例では、EGFR(上皮細胞成長因子受容体遺伝子)変異が非喫煙者群で46.7%、喫煙者群で22.2%に認められ非喫煙者群に多い傾向があった。一方、p53変異は、非喫煙者群20%、喫煙者群33.3%に認められ喫煙者群に多い傾向があった。
(4) 今後、両群の症例数をそれぞれ増やし、以上の解析を進めるとともに、細胞増殖や転移に関連した分子の発現レベルの差異を検討する予定である。
2. 非喫煙者肺癌の発がんに関与する原因の探索
(1) 一方で、非喫煙者肺癌の発癌に関与する原因を明らかにするために、非喫煙症例(生涯の喫煙本数が100本未満)19例と喫煙経験症例27例の術前の末梢血液を用いて、酸化ストレス度および抗酸化力を測定した。その結果、酸化ストレスレベルは両群間で差を認めなかったが、抗酸化力はむしろ非喫煙症例群で低い傾向にあった。
(2) 今後、肺切除標本を用いて非腫瘍部肺組織内のDNA酸化障害をthymidine glycolの免疫組織染色法にて評価し、非喫煙症例群と喫煙経験症例群との比較を行い、抗酸化力との関連を解析する予定である。
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