研究課題
基盤研究(C)
13例の大細胞神経内分泌癌(以下LCNEC)に関して、分子標的治療となるマーカーの遺伝子変異、蛋白発現解析を行った。c-kit、EGFR、K-rasに関しては遺伝子変異、c-KIT、HER-2、VEGFについては免疫染色により蛋白発現、さらにEGFRとHER2に関してはFISH法による遺伝子発現を解析して、その結果を腺癌症例14例と比較検討した。結果としてVEGFの発現はLCNEC症例で全例認められた。HER2の発現は腺癌症例においてHER2スコア1+の発現が多くみられたが、HER2スコア2+以上の過剰発現についてはLCNEC症例の2例にのみ認められた。EGFR遺伝子変異は、腺癌症例において有意に高頻度に存在しており、LCNEC症例では1例(exon18)しか認められなかった。LCNEC症例では、c-KITの発現を76.9%に認め、腺癌症例と比較して有意に高頻度であったが、c-kit遺伝子変異は認められなかった。LCNEC症例では、VEGF発現とc-KIT発現が高頻度で、一部の症例ではHER2の高発現が認められることから、VEGF、c-KITやHER2を標的とした治療が有効な可能性がある。
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