研究課題/領域番号 |
21591869
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
貴島 晴彦 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (10332743)
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研究分担者 |
齋藤 洋一 大阪大学, 産学連携本部, 特任教授(常勤) (20252661)
下瀬川 恵久 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (30370258)
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キーワード | てんかん / PET / 外科治療 / 脳血流変化 / てんかん発作伝播 / レーザースペックル血流測定計 |
研究概要 |
1、カイニン酸を定位的にラットの海馬に投与し、側頭葉てんかんモデルを作成し、その全身麻酔中のバイタルサインを測定しその安定化を行った。これは、脳血流の変化を観察する為に必須である。このモデルでは部分発作を繰り返し、次第に全般発作に移行するが、その間にレーザースペックル血流測定計を用いた脳表血流と複数電極での脳波の測定を行った。これにより、側頭葉てんかんの部分発作時では脳表の血流には変化を生じなかった。しかし、発作が全般化する際には、脳波異常を来す直前数秒から電極留置部周辺での血流の減少をきたし、その後脳波異常出現とともに血流は急激に上昇することが観察された。これは、発作焦点から広がる脱分極波が脳波変化に先立って、伝播し観察されたものと推定した。 2、上記の研究は、内側側頭葉を焦点とした発作モデルであり、脳表から距離が海馬を発作焦点とした時のてんかん発作全般化機構を解明する一因となる。さらに発作焦点が脳表にある場合(皮質てんかん)を想定し、脳表にカイニン酸を投与し皮質てんかんモデルを作成した。このモデルでも同様の研究を行った。部分発作時あるいはそれが全般化する時の血流変化と脳波変化との相関についてデータ解析を行った。 3、上記の条件では、血流測定範囲に比較し脳波の測定範囲が限られていた。さらに血流ヘッンかが及ぶ広範囲での脳波測定を行うために、ラット脳表シート状電極を作成した。これを用いて、広範囲多チャンネルでの脳波変化と血流変化を測定した。
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