研究課題/領域番号 |
21591884
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
山本 隆充 日本大学, 医学部, 教授 (50158284)
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研究分担者 |
片山 容一 日本大学, 医学部, 教授 (00125048)
深谷 親 日本大学, 医学部, 准教授 (50287637)
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キーワード | 振戦 / 脊髄刺激 / 脳深部刺激 / 疼痛 / 脳卒中後疼痛 / 企図振戦 / ケタミン / ドラッグチャレンジテスト |
研究概要 |
1)Dual-lead SCSについて: drug-challengetest(DCT)を行い、ketamine-sensitiveな27症例に対してDual-lead SCSを施行した。また、Dual-lead SCSの効果が不十分な症例に対しては、low-dose ketamine点滴療法を併用した。その結果、2本の電極を平行に脊髄硬膜外に留置することによって縦方向のみならず横方向の刺激が可能となった。また、複数の刺激点を選択することによって疼痛部位に限局したparesthesiaを誘発するのが容易となった。1本で8極の電極を用いると、頚髄の上位から下位をカバーすることが可能で、電極の留置方法によって上肢、下肢、体幹に加えて顔面を含む広範囲に脊髄刺激によるparesthesiaを誘発することができる。このため、顔面を含む半身全体に疼痛を認めることの多い脳卒中後疼痛の治療に特に有効であった。また、DCTの結果にもとづく薬物の併用療法は脊髄刺激の効果を高めることができた。さらにlow-dose ketamine点滴療法を併用することによって、多くの症例で十分に満足できる結果が得られた。 2)Dual-lead DBSについて 振戦に対する脳深部刺激療法では、AC-PC lineに対して前方から約45度の角度で電極を刺入することによって、視床Vim核と視床Vop核を同時に刺激する方法が有効である。また、SubthalamusとThalamusに2本の電極を挿入し、6例で検討した。SubthalamusとThalamusの振戦抑制効果は同程度であったが、SubthalamusとThalamusを同時に刺激する方法が振戦の抑制に最も有効であった。
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