我々が考案した後弓スクリューに関して、生体力学的および解剖学的に検討をおこなった。後弓スクリューの引き抜き強度は、環椎外側塊スクリュー後弓刺入法と比して同等であり、また、軸椎椎弓根スクリューと比較しても有意差を認めなかった。また、環椎外側塊スクリュー刺入法と後弓スクリューとの力学強度の和がおおよそ環椎外側塊スクリュー後弓刺入法の力学強度に一致していることが確認できた。これらから、後弓スクリューの臨床応用を開始した。 また、環椎外側塊スクリューを用いた環軸椎固定術の臨床成績は、骨癒合率が高く、矯正損失は皆無であり、非常に有用であるが、直接刺入法を用いた症例において、第2頚神経根領域の違和感が高率に生じることも明らかとなった。 また、ponticulus posticusと呼称される環椎後弓の解剖学的破格に関して日本人における発生頻度を単純CT画像および単純レントゲン画像を用いて解析し報告した。
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