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2010 年度 実績報告書

チタン細繊維を用いた靱帯・骨接合部の再建

研究課題

研究課題/領域番号 21591924
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

丸毛 啓史  東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (70199925)

研究分担者 斎藤 充  東京慈恵会大学, 医学部, 講師 (50301528)
黒坂 大三郎  東京慈恵会大学, 医学部, 助教 (80297382)
キーワードチタン細繊維 / 成熟促進 / LIPUS / 再建靭帯・骨接合部 / 移植腱
研究概要

膝前十字靱帯(ACL)再建術後の移植腱と骨孔の固着の成否は、術後成績の向上を左右する重要な要素であり、これまで成長因子の局所投与などによる移植腱・骨結合部の再生の試みなどが行われている。しかし、臨床応用に際しては、リコンビナント蛋白の作用の安全性の確認に長期間を要することやコスト面など克服すべき問題がある。そこで、我々は、独自に開発した骨と軟部組織の親和性に優れたチタン細繊維を円筒状に加工したチタンウェッブ(TW)を用いて、腱・骨結合部の再生が可能か組織学的に検討した。また、向時にTW内の腱ならびに移植腱のゴラーゲン基質の分化および成熟度を生化学的に解析したので報告する。
成熟New Zealand白色家兎の膝蓋腱外側(2x15mm)(PT)を採取し,TW(外径4mm,内径2mm)の内腔に誘導した。次に、脛骨内側から骨孔(径4mm)を作製し、TW/PT複合体を骨孔内に挿込したTW(+)群、さらに反対側も同様に処置を行い、骨孔(2mm)にはPT(2x15mm)のみを挿入したTW(-)群を各々術後、1, 4ヵ月目に屠殺し、HE染色を行い、移植材料周囲の腱および骨組織を観察した。また、移植腱、TW内の移植腱および骨組織、TW外の骨組織を採取し、各々組織特異的なコラーゲンの分化マーカーとなる架橋パターン、成熱度を生化学的に解析した。
4ヵ月後の組織像は、TW(-)群では移植PTの粗造化・変性および腱・骨接合部の癒合を認めなかったが、TW(+)群ではTW内に骨形成と腱形成が混在しているのが認められた。生化学的分析の結果、TW(-)群では腱実質部は架橋数と架橋成熟度は著しく低下し、瘢痕型架橋パターンを示していた。TW(+)群では成熟度はNativePTに比べて低く、可溶化率も高値であるが、架橋パターンはNativePTと差がなかったことから、成熟した腱型コラーゲン組織が形成されていることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] チタン細繊維からなる円筒状チタンウェッブを用いた腱・骨接合部の再生2010

    • 著者名/発表者名
      大森俊行, 斎藤充, 丸毛啓史, 他
    • 学会等名
      第28回日本整形外科学会基礎学術集会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2010-10-14

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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