研究課題/領域番号 |
21591959
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
二木 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (10276298)
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研究分担者 |
川崎 俊樹 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (30365291)
中山 政憲 慶應義塾大学, 医学部, 助教 (70528249)
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キーワード | インターロイキン32 / TNF-α / 関節リウマチ / 炎症性関節炎 |
研究概要 |
・rIL-32関節内投与による関節炎の誘導 バックグラウンドが異なる4種類の野生型マウス(C57BL/6、Balb/c、C3H/HeJ、C3H/HeN)を用いて、その膝関節内にrIL-32を投与したところ、TLR4のpoint mutationがあるC3H/HeJ以外のマウスはいずれも滑膜増生や軟骨の菲薄化を特徴とする関節炎の誘導が見られた。 ・IL-32のsetic shockにおける効果の検討 TgとWtにLPSの腹腔内投与を行いseptic shockを起こさせ、その致死率および経時的なTNF産生量を解析した。一部には市販のTNFα抗体であるetanerceptを腹腔内股与した。致死率は明らかにTg群において有意に高く、またetanerceptを投与した群では致死率がTg、Wtともに著明に減少した。肝臓ならびに脾臓における経時なTNFの発現量をreal time PCRならびにELISAで解析したところ、Tg、WtともにLPS投与後1時間値が最も高く、その後減少が見られた。1時間後の絶対値はTgが圧倒的にWtに比し大きかった。 ・in vitroでのrIL-32の効果の検討 Raw246.7cellにrIL-32、LPSまたはZymosanを加えて24時間後のTNFαの量をELISAで解析した。rIL-32単独でもTNFαの増加が見られたが、LPSを加えることでその増強が見られ、かつrIL-32、LPSいずれに対しても濃度依存性であった。Zymosanを投与した群ではzymosanの濃度による相関関係を認めなかった。このことから、TLR4 ligandであるLPSとIL-32が共作用したと考えられ、IL-32の働きがTLR4を介する可能性がin vitroにおいても示唆された。
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