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2009 年度 実績報告書

虚血性脳傷害におけるエストロゲンと低体温の併用効果

研究課題

研究課題/領域番号 21591967
研究機関秋田大学

研究代表者

長崎 剛  秋田大学, 医学部, 助教 (60292380)

研究分担者 合谷木 徹  秋田大学, 医学部, 講師 (30302277)
木村 哲  秋田大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00312702)
安部 恭子  秋田大学, 医学部, 助教 (30311575)
佐藤 浩司  秋田大学, 医学部, 助教 (80333938)
キーワードエストロゲン / ラット / 虚血性脳傷害
研究概要

【目的】ラット一過性前脳虚血モデルを用い、エストロゲン虚血後投与の長期的な脳保護効果を調べた。【方法】雄SDラット32匹をハロタンで麻酔導入後、気管挿管と人工呼吸を行い、カテーテルを尾動脈、頚静脈に留置し、側頭温を37.5℃に維持した。ラットをC7群とC28群(シクロデキストリン5mg/kg投与)、およびE7群とE28群(17β-エストラジオール200μg/kg投与)の4群(各n=8)に分けた。観察期間は、C7群とE7群では7日間、C28群とE28群では28日間とした。脱血による低血圧(平均血圧40mmHg)と両側頚動脈閉塞により前脳虚血状態とし、10分後に頚動脈閉塞解除と返血により再灌流を行った。再灌流と同時にシクロデキストリンまたは17β-エストラジオールを静脈内に投与した。虚血7日後または28日後に神経学的評価とY字型迷路試験(5分間)を行い、その後、脳の灌流固定、H-E染色を行い、海馬CA1領域から1mm当りの残存細胞数を計測した。統計解析は二元配置分散分析で行った。【結果】海馬CA1領域における残存細胞数は、E7群においてC7群よりも有意に多く残存していたが、E28群とC28群に差は認められなかった。神経学的評価において群間に有意差はなかった。Y字型迷路試験では、C7群とE7群ともに虚血7日後の短期記憶が障害されていた。【結論】今回の実験モデルにおいて、エストロゲンの虚血後投与は虚血7日後の海馬CA1細胞の保護効果を有するが、その効果は28日後に消失していた。エストロゲンは、海馬CA1細胞の細胞死を遅らせている可能性がある。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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