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2010 年度 実績報告書

Akt(protein kinase B)の活性化による脊髄保護に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21591974
研究機関山口大学

研究代表者

松本 美志也  山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60243664)

研究分担者 山下 敦生  山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50379971)
若松 弘也  山口大学, 医学部附属病院, 講師 (80379966)
福田 志朗  山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70322245)
キーワード脊髄虚血 / Akt / エリスロポエチン / インスリン様成長因子1
研究概要

平成19~20年度の基盤研究(C)で、インスリン様成長因子1(IGF-1)とエリスロポエチン(EPO)の併用により、一過性脊髄虚血に対して強い保護効果が認められた。平成21年度よりその保護機序を解明する目的で、そのsignal transductionを検討している。本年度は、IGF-1とEPOの脊髄保護効果にAkt、extracellular signal-regulated kinase(ERK)、glycogen synthase kinase-3β(GSK3・)の活性化(リン酸化)が関与しているか否かの検討を行った。
家兎を対照群(生理食塩水投与)、IGF-1群(虚血30分前にIGF-1 0.3mg/kgを静脈内投与)、EPO群(虚血30分前にEPO800IU/kgを静脈内投与)、IGF-1+EPO群(虚血30分前にIGF-1 0.3mg/kgとEPO800IU/kgを静脈内投与)の4群に分けた(各群n=12)。
イソフルラン麻酔下に経後腹膜的アプローチにより左腎動脈直下の大動脈にテーピングを行った。脊髄虚血は大動脈の13分間遮断により作成した。各群で、大動脈遮断直前、再還流15分後、再還流30分後の3時点(各n=4)で、脊髄を取り出し、Akt(Thr308)、ERK(Thr202/Tyr204)、GSK3βの活性化を測定した。
結果は、IGF-1単独群、IGF-1+EPO群で虚血前よりAktが活性化される傾向が観察され、虚血再還流15分後には対照群に比較し有意に強くAktが活性化された。EPO単独では、対照群と比較しAktの活性化は顕著ではなかった。IGF-1+EPOではIGF-1単独群と比較し、Aktの活性化が増強される傾向はなかった。GSK3βの活性化はAktの活性化とほぼ同様の傾向を示したが、群間差は認められなかった。ERKに関しては、各群とも再灌流30分後で虚血前値と比較し有意な活性化が見られたが、各群間で有意な差は見られなかった。

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公開日: 2012-07-19  

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