研究課題/領域番号 |
21591983
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90264738)
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研究分担者 |
浅井 清文 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70212462)
杉浦 健之 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20295611)
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キーワード | 脳浮腫 / 中枢神経 / 水チャネル / アストロサイト |
研究概要 |
麻酔・集中治療領域において、脳障害にともなう脳浮腫はしばしば遭遇する重要な病態である。脳浮腫は頭部外傷、脳血管障害、脳腫瘍など様々な病態に随伴して発症し、現在の治療では調節ができず致命的となることも多い。その病態は、Astの膨化(水の移動による)とそれに伴う二次的神経細胞死と考えられている。しかし、その発生機序は十分には解明されていないのが現状である。近年の報告や申請者の研究により、水チャネルであるアクアポリン(AQP)が脳浮腫に深く関与している可能性が示唆されている。本研究では、脳に発現する新規水チャネル<アクアポリン9(AQP9)>の分布や機能を詳細に検討し、さらに脳障害時のAQP9の機能変化や脳浮腫発症への関与を検討する。これにより、脳浮腫発症機序の完全なる解明と新規脳浮腫治療法の開発へのヒントを得ることを目的とする。今年度の研究により、AQP9が全身臓器の中でも比較的抗発現していることを確認することができた。また、培養細胞による検討の結果、アストロサイトに特異的に発現していることが明らかとなった。現在、in vivoにおいて発現分布を組織染色により検討している。今後、その発現調節機構を解明していく。
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