研究概要 |
平成23年度における研究計画は、正常ラットにおける三叉神経節でのGABAリリースについてのデーター解析と追加実験、三叉神経痛モデル動物の動態行動とその病態を免疫組織化学、薬理学的に解明する、三叉神経痛モデル動物での末梢刺激興奮による三叉神経節細胞の活動電位のイメージングであった。 今年度はラット三叉神経節におけるGABAリリースの神経のpathwayとなるGAT3の発現とGABAの合成であるGAD65/67の発現をWestern blotting法にて確認した。この結果は免疫細胞学的、また免疫組織学的な結果と一致する。三叉神経痛モデル動物に関する検討は動態行動がうまく確認出来ていない状況である。三叉神経痛モデル作成手技を検討する必要性があると思われるので今後の研究の課題として検討したい。 脳のGABAB受容体と補助サブユニット形成するKCTD12,16が最近発見された。KCTD12,16は脳のGABAB受容体によるK+とCa2+イオンの動態を制御す事から三叉神経節に置いてもKCTD12,16とGABAB受容体との関係を明らかにすることは重要である。そこで平成23年度新たにKCTD12,16についてラット三叉神経節で検討した。 その結果、Western blotting法にてラット三叉神経節での発現が認められた。また三叉神経細胞レベルに置いて免疫組織学的方法にてGABAB1とGABAB2サブユニットの発現比は相関性が無く、KCTD12は細胞膜上に強い発現をみとめた。加えて、GABAB2サブユニットがKCTD16と相関するとわかった。
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